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人生で3番目に長く過ごした時間の君へ。

君と出会ったのは私が18のとき、当時は君がいればなんでも出来ると思ってたし何もが思うがままだと感じさせてくれた。
それから君とともに外へ行くようになったね。
いろんなところで君と一緒に時間を過ごし、ともに笑いともに泣いた。君はまったく感情を出してくれなかったけど。

私に色んなヒントも与えてくれて、本当にありがとう。
君にアクセサリーをつけると更にたくさんのヒントも与えてくれた。
アクセサリーは高かったけど、それ以上のものだったよ。

過ごした時間は君のお兄さんのほうが長かった。
お兄さんはやや体重があって頑丈な身体を持ってる。
お兄さんからもらったヒントが私の基礎となったけれど、それを大きく伸ばしてくれたのは紛れもなく君だ。

君がだんだんと眼が見えなくなってきてから少し様子が変わってきた。
それまでも反応が鈍かったり声が掠れたりしてたけど、すぐに持ち直していた。
でも眼が見えないのはだんだんと悪化していったよね。
たまに何かの拍子に見えてくることもあった、けど束の間。
あっという間に見えなくなってしまったね。
目が見えないと思ったとおりの声が出せなくなるので、私との会話も通じなかったよね。

それもこれも私が外に連れ出しすぎたり、色んなことを求めてたからなのかなと、今思うと反省しなければならないかもしれない。

目が見えなくてもしばらくは一緒に居たけれど、何も出来ない君を見てるのは正直つらい。
そろそろ潮時かと思い、君と別れることにしたよ。

こんなことを書こうなんて思ってなかった。
でも別れの準備をしてる君を横目でみてると、書かずに居られなかったんだよ。

16年と半年、こんな私といてくれてありがとう。
君と別れてからが新たなスタートだと思ってるよ。
(※「君」は人ではありませんが、私と長い付き合いのあるモノへの感謝の気持ちです)


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