6年前の記事にコメントを頂き、久々にMPCを引っ張りだしてみました。
MPCをマスター、LogicをスレーブにしてクロックをMPCで制御しようというもの。
MIDIチャンネルに依存しないMPCのドラムトラックを作って、ドラムなどをMPC・他をLOGICにして、最終的にオーディオでバウンスしてLogicでまとめる、という流れにしたくてLogicをスレーブにしてMPCで同期を取るつもりだった。
引用元: MPC TO LOGIC
この当時は何をしても出来なくて途中で投げました。
それから2年くらい経ったころだったか、MPCとLogicを繋げて曲を作った記憶があります。その時の曲がこれ。
ドラムはすべてMPCで組んで、他のシーケンスもMPCで作ったものをLogicへ移して使っていました。てっきりMPCをマスターにしていたとばかり思っていたのですが、この曲のマスターはLogicの方でした… 4年の記憶は曖昧ですなぁ。
で、改めてMPCマスターで出来ないものかとMPCを引っ張り出してきたわけです。
結果から言うと、惜しいところまで辿りつけたのですがやっぱり何をしてもダメでした。
前提として、MPCとLogicは両方共MMCが使える様に設定せねばなりません。そうしないと全く動きませんから。
MPCとLogicそれぞれにMTCの設定があるので、これを使えばテンポは各々で設定するとしても制御が容易く出来そうかとまず考えました。
しかし結果は6年前と同じ状態…
やはりLogicはマイナス8小節付近をウロウロしてるだけでした。
それならばMTCは諦めて、次にオーソドックスなMIDIクロックを使ってみてはどうかとMPCのモードをMTCからMIDI CLOCKへ変えてみました。
今度は動くには動くのですが、Logic側が少し出遅れる(BPM125で約1/16拍ほど)
Logicで調整ができるところは無いかと探してみましたが、それらしい項目は見当たらず。
今度はMPCは「MTC」、Logicは「手動」としてみたところ、MIDIクロックと同じように同期して動いてくれるものの、やはり1/16のズレが生じてしまいます。
どうやらLogic側の制御は外部の設定に関わらず、自身の同期モードが何で有るかに依存しているようです。
MIDIクロックでの同期、あるいはLogic側をMTCではない設定にすることでMPCをマスターにしてLogicを制御出来るところまでは確認できました。しかし音のズレがどうしても生じてしまい、使い物にはなりませんです。これさえ克服出来たらまた違うんですけどもねえ。
Appleのサポートコミュニティでも難しいという回答が出ているようです。
出来る出来ないの問題以前にDAWのクロックマスターにMIDIクロックを使うのは無理があります。DAWをクロックマスターにしてその他MIDI機器をスレーブにするのが一般的です。どうしてもDAWがスレーブになる場合はWordクロック、ADATオプティカル、AES /EBU等を使って同期をとります。
他に調べてみるとDAW同士の同期ならLogicスレーブも出来るというようなお話も見かけますが、ハードウェアをマスターにして制御出来たという話題はやはり見当たりませんでした。
ということで、惜しいところまでは出来るけども使用に耐えるものではない、という6年越しの回答となりました。
(ちなみにAbleton Live9だと割りとすんなり同期できました…)
こんばんは!やっぱりMPCマスター難しいようですね…。スレーブにして各トラックの頭揃えつつ流し込みにチャレンジしてみます!
しかしまさか、こういったカタチで検証して詳細な記事にして頂けるとは思いませんでした!記事のクオリティも高く、logicのmidiに対する考え方が非常に理解できました。
単なる一見さんのひとことに対するレスポンスやそれをカタチにする行動力、とても見習うべき事で、大変勉強させて頂きました。ありがとうございました。
こんばんは。
やはり難しかったです… 当時はLogic8だったので、Xになると違うかなぁと仄かな期待をしたのですが結果は同じでした。Ableton Liveだと、BPMがシンクするまで少し時間がかかりますが、一度合えば素直にシンクロするのでやはりLogicの特性なのかなと思います。
お役にたてたのであれば何よりです。私の久しぶりにMPCを触り、改めて使いやすいマシンだなと再確認ができてよかったです。
こんにちは。
別件で試しててたことですが、LogicがMTC同期で-8小節をうろついてるのはSMTPEのオフセットを0:00:00;00にしたら解決したことがあります。参考まで。
Minimal colorさん
はじめまして。
貴重な情報ありがとうございます。その方法、一度試してみたいと思います。